トナカイ語研究日誌

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2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

現代歌人ファイルその147・桝屋善成

桝屋善成(ますや・よしなり)は「未来」所属で岡井隆に師事。2000年度の未来年間賞を受賞し、2002年に第1歌集「声の伽藍」を出版した。岡井隆の解説によるとおそらく1964年生まれで、歌集が出た時点では三重県で郵便局員をしていたようだ。 作風は端正な文…

現代歌人ファイルその146・歌崎功恵

歌崎功恵(うたざき・のりえ)は2003年に「青遠」に入会、2006年に「未来」に入会し加藤治郎に師事した。「橋を越えて」で第1回石川啄木賞を受賞し、2010年に第1歌集「走れウサギ」を出版した。 歌崎は生命保険の営業の管理職として働く。「労働」というもの…

現代歌人ファイルその145・熊岡悠子

熊岡悠子(くまおか・ゆうこ)は1990年に「ヤママユ」に入会し前登志夫に師事。2004年に「茅渟(ちぬ)の地車(だんじり)」で第15回歌壇賞を受賞。2005年に第1歌集「茅渟の海」を刊行した。 師匠である前登志夫は人と神とが混じり合うような奈良・吉野の土…

一穂ノート・25

吉田一穂が詩人として目指した究極の目標は「神話の創世」であるように思う。学生時代に北欧神話に熱中した一穂は、歴史のない故郷北海道にエッダのような完成された北方神話をつくることを夢見ていた。もちろん北海道にはアイヌの神話はあったし、一穂自身…

現代歌人ファイルその144・五島諭

五島諭(ごとう・さとし)は1981年生まれ。早稲田短歌会出身で、現在は歌誌「pool」に所属している。 約束を果たせないまま物置の隅に眠っているシュノーケル ラジカセの音量をMAXにしたことがない 秋風の最中に どこか遠くで洗濯機が回っていて雲雀を見…