トナカイ語研究日誌

歌人山田航のブログです。公式サイトはこちら。https://yamadawataru.jimdo.com/

2012-01-01から1年間の記事一覧

現代歌人ファイルその176・前田康子

前田康子(まえだ・やすこ)は1966年生まれ。20歳の時に「京大短歌」「塔」に入会。「ねむそうな木」「キンノエノコロ」「色水」「黄あやめの頃」と4冊の歌集がある。 歌集に個人情報をあまり明かさないタイプらしく、作者像はどこかあいまいな雰囲気がある…

現代歌人ファイルその175・山崎方代

山崎方代(やまざき・ほうだい)は1914年生まれ、1985年没。出征先のティモール島で右目を負傷し、失明。左目もかなりの弱視となった。戦後は傷痍軍人の職業訓練で教わった靴の修理を生業に、妻子も定住先も持たず放浪しながら生活した。山下陸奥の歌誌「一…

掲載情報

「歌壇」3月号の連載企画「期待の作家CLOSE UP 3 黒瀬珂瀾」に、黒瀬珂瀾論「三つの『塔』が重なるとき」を寄稿しました。歌壇 2012年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 本阿弥書店発売日: 2012/02/14メディア: 雑誌 クリック: 6回この商品を含むブログ (2件) …

現代歌人ファイルその174・都築直子

都築直子(つづき・なおこ)は1955年生まれ。上智大学フランス語学科卒業。1989年に小説現代新人賞を受賞して小説家としてデビューした後に、短歌に転向した。「中部短歌」で春日井建に師事したのち、現在は「日本歌人」に所属している。第一歌集「青層圏」…

現代歌人ファイルその173・本多忠義

本多忠義(ほんだ・ただよし)は1974年生まれ。山形大学教育学部卒業。「かばん」所属。2005年に歌集「禁忌色」を出しているほか、2冊の詩集も出版している。宮城県在住の歌人である。 冬が来る前にいつかの坂道で坂道であなたに触れてぼくは壊れた どちらか…

掲載情報

「現代詩手帖」2月号に短歌時評「来るべきうた」の第2回が掲載されています。 今回は青木麦生『松戸歌壇』を取り上げました。現代詩手帖 2012年 02月号 [雑誌]出版社/メーカー: 思潮社発売日: 2012/01/28メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 6回この商品を含…

現代歌人ファイルその172・細溝洋子

細溝洋子(ほそみぞ・ようこ)は1956年生まれ。名古屋大学文学部国史学科卒業。1989年「心の花」入会。2006年、「コントラバス」で第18回歌壇賞受賞。歌集に「コントラバス」(2008)がある。 口語と文語を適度に混じらせたソフトな作風であるが、やわらかで…

掲載情報

角川「短歌」2月号の「若手歌人による近代短歌研究(二)」にて、石川啄木について寄稿しました。短歌 2012年 02月号 [雑誌]出版社/メーカー: 角川学芸出版発売日: 2012/01/25メディア: 雑誌 クリック: 4回この商品を含むブログ (1件) を見る

掲載情報

「短歌研究」2月号の特集「春待つ心」に「雪国から春を待つ―冬の延長として」を寄稿しました。短歌研究 2012年 02月号 [雑誌]出版社/メーカー: 短歌研究社発売日: 2012/01/21メディア: 雑誌 クリック: 5回この商品を含むブログ (1件) を見る

現代歌人ファイルその171・吉岡生夫

吉岡生夫(よしおか・いくお)は1951年生まれ。龍谷大学文学部仏教学科卒業。1970年「短歌人」入会。第1歌集「草食獣」は1979年に刊行。以後、「続 草食獣」「勇怯篇 草食獣・その3」など、歌集に毎回「草食獣」と名付けている。それくらい「草食獣」という…

現代歌人ファイルその170・三井修

三井修(みつい・おさむ)は1948年生まれ。東京外国語大学アラビア語学科卒業。「長風」を経て現在は「塔」所属。1993年、歌集「砂の詩学」で第37回現代歌人協会賞。2004年に、歌集「風紋の島」で第31回日本歌人クラブ賞を受賞している。 思えば京都に住んで…

掲載情報

「北冬」13号の特集・大田美和責任編集に、評論「大田美和既刊四歌集を読む」を寄稿しました。http://hokutousya.jimdo.com/

現代歌人ファイルその169・小島孝

小島孝(こじま・たかし)は1957年生まれ。埼玉大学教養学部卒業後、1984年に「かばん」に参加。そしてその翌年に28歳の若さで病死している。 私が小島の短歌を知ったのは穂村弘経由である。穂村自身も「かばん」入会時にすでに亡くなっていた歌人として、こ…