「現代歌人ファイル」の第1回でも取り上げている歌人・斉藤斎藤さんを中心に歌誌「風通し」が創刊されるとのことです。これからの歌壇を担っていくだろうすごいメンバーが揃っております。
===以下宣伝===
「風通し」創刊
説明しよう
●「風通し」とは、一号ごとのメンバーで一号ごとに企画を立ち上げる、
一期一会の「そのつど誌」である。
●第1号の企画は、連作歌会である。
●メンバーは30首の連作を提出し、
インターネットの掲示板でおよそ一ヶ月にわたる
血みどろの相互批評を繰り広げた。
第1号メンバーは
我妻俊樹 「先生、吉田君が風船です」椅子の背中にむすばれている
石川美南 茸たちの月見の宴に招かれぬほのかに毒を持つものとして
宇都宮敦 牛乳が逆からあいていて笑う ふつうの女のコをふつうに好きだ
斉藤斎藤 雨の県道あるいてゆけばなんでしょうぶちまけられてこれはのり弁
笹井宏之 水田を歩む クリアファイルから散った真冬の譜面を追って
棚木恒寿 もしかしてトマトの濃度に比べつつ受け入れたのか君のからだを
永井祐 山手線とめる春雷 30才になれなかった者たちへスマイル
西之原一貴 途切れつつ話すのが好き 冬の卓に 合間を縫ってきた者どうし
野口あや子 見せつけていられるような傷なんて自分で彫った刺青でしょう
の9人。
【連作歌会超ダイジェスト】
永井さんの歌はロックだなあ、と思いながら僕は読んでいます/この連作はどの口から語ろうとした短歌なのか、判断しかねました/山口より帰還。復帰します/作者と作中の人物がイコールでない書き方をする場合、作者は、それが「自分ではない」ということに、ものすごく責任を持たなくてはならないのではないか/いや、端的に言って斉藤さんの読み方は「作者萌え」なんじゃないの?/出たっ、野口あや子の「無知の知」攻撃(笑)/でも、そういった評価軸は、ア・プリオリな「私」を疑うだとか、〈生〉の一回性だとか、言い尽くされた価値観の域からどれほども出ていないのではないか/からんでもらえてうれしいっす!/完全な偏見ですが、わたしよりちょっと上の男性に共有されているノリがあるような感じがしました。偏見です/最後から2首目には、泣きそうになりました/うまく作ることを禁じ手にするなんて、あまりにも過酷なことではないでしょうか
B5版100ページ。
定価1000円(送料込、振替手数料は別)です。
お申し込みは
kaze104@gmail.com
まで。
メールの件名は「風通し購入」とし、
1)お名前
2)ご住所
をお知らせください。
折り返し、お支払方法などお知らせいたします。
よろしくお願いいたします。
===宣伝ここまで===
各メンバーの横に付した歌は僕が勝手に付け足したもので、別に「風通し」に載っている短歌ではありません。過去の既発表作です。「風通し」僕も注文しました。ずっと持っていれば20年後くらいにはたぶん値打ちが出ます。