12 時の鐘が蒼白い大気を震はせる。 誰れも彼も還らない…… 屋上に鳥の巣が壊れかゝつてゐる。 13 灯を消す、燐を放つて夢のみが己を支へる。 枯蘆が騒(ざわ)めいてゐる。 もう冬の星座が来てゐた。 『白鳥」第12・13章は、白鳥が来る最大のハイライトがひ…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。